[トップメッセージ]2022年 年初のご挨拶

「問い」の時代の到来
新年あけましておめでとうございます。
株式会社たのしくはたらくの江口亜樹男でございます。
旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
先日の日経の1面に、日本では熱意をもって仕事をする社員は5%で世界最低水準、という調査結果が載っていました。日本のビジネスパーソンのワークエンゲージメントの低さに対する指摘自体は目新しいものではありませんが、約30%のアメリカ、20%前後の北欧諸国に対しての1ケタ台の数字はインパクトがあります。
しかし私は、この状況は必ずしも悪い話ではないと思っています。
なぜなら、大多数の人が「今の仕事には本気になれない」と拒否反応を示している表れとも言えるからです。
デジタル化の加速に伴ってビジネスモデルが大きく変わっている今日、これまでと同じことをしていては競争優位を確立することはできません。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の担い手となる人材が不足している、育成のためのリスキリングが経営上の課題の一つである、と言われています。確かに社員のスキルアップに向けた取り組みは必要です。しかし、スキルは実行段階になって初めて発揮されるものです。組織として取り組むべき目標目的があればこそ活きてくるものです。
これまでと違うことをしなければならない、新しいビジネスモデルに取り組まなければならない。それは具体的に何なのか。曖昧なままでは、社員の努力が見当違いになってしまいます。社員の熱意が低い一因は、自分の働きがどんな未来に繋がるのかが見えてこない不安ではないでしょうか。
競争優位確立のために、今何を目標とし実行すべきか。業務、組織、プロセス、企業文化、人事制度はどうあるべきか。これを決めるのは経営者と次世代経営者たる管理職の役割です。あるべき姿を具体的に描けない経営者と企業は淘汰されていくでしょう。
DX時代に生き残るには何が必要か。それは「問い」です。
自社の存在意義は何か。今集中すべきことは何か。いつまで達成するのか。達成のために何をするのか。そこまで考えた上でなお「本当にそれでいいのか」を問い直す。
ビジネス環境が激しく変わっている今こそ、良質な「問い」を自身にぶつけることができるか否かが未来を分かつ。2022年は「問い」の時代の到来ではないかと思います。
弊社は、これまで多くのクライアント様に対して、コーチングを通じて良質な「問い」をご提供してまいりました。
本年もより一層、経営者と次世代を担う方々が「何をすべきか」「どう実行していくか」を決心するためのご支援を続けてまいります。
そして、クライアント様が繫栄し、その行きつく先に「全ての人がたのしくはたらく社会」が到来すればこれ以上の幸せはありません。
本年もより一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
令和4年1月
株式会社たのしくはたらく
代表取締役 江口 亜樹男